事業承継税制のメリット・デメリットをわかりやすく解説

事業承継を検討している経営者の方は多くいらっしゃることと思います。

しかし、事業承継に関する税務面について詳しいという方は少ないのではないでしょうか。

ここでは、事業承継税制のメリット・デメリットについてみていきましょう。

事業承継税制について

事業承継税制とは、自社株式を承継した時に発生する納税義務が一定の条件下で猶予される制度のことを指します。

この制度を活用すれば、事業承継のために後継者が取得した自社株式にかかる贈与税・相続税に関して猶予を受けられます。

事業承継税制のメリット・デメリット

事業承継税制のメリット・デメリットとしては、具体的に以下のようなものを挙げることができます。

メリット

〇納税猶予割合が100%になる

「特例承継計画」を提出して一定の要件を満たすことができれば、相続税も贈与税も納税猶予割合が100％になるという点でしょう。

一般措置の納税猶予割合は、贈与について100％、相続税の80％ですが、特例措置では、相続税も贈与税も100％猶予されることになります。

〇資金繰りに良い影響を与える

条件を満たして適用されれば、本来支払うべきだった相続税や贈与税を猶予（免除）され、その分の資金が余剰になります。

そのため、後継者が資金を再分配し事業の選択と集中が可能になります。

デメリット

〇制度が複雑なため、申請に労力が割かれる

事業承継税制を受けようとする場合、自治体によって多くの資料を収集・提出しなければなりません。

たとえば、従業員数を証明するためには、「従業員数証明書」に、裏付資料となる「健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬月額決定通知書」や「被保険者縦覧照会回答票」などが必要です。

〇要件を満たし続ける必要がある

申請時に適用要件を満たしたとしてもそれで終わりではありません。

最初の5年間は毎年、その後は3年おきに継続届出書の提出が必要になります。

事業承継税制については税理士法人みやこにお問い合わせください

事業承継税制にはメリット・デメリットなど考慮しなければならない論点が多いです。

正しく円滑に事業承継税制を検討するために、会計税務の専門家である税理士に事業承継業務について相談するという選択肢も存在します。

当事務所では、事業承継の相談も承っております。

事業承継をご検討中の皆様は、税理士法人みやこにお気軽にご相談ください。