税務調査では何年分遡って調べられる?保管すべき書類は?
税務調査と聞くと、何年分まで見られるのか、どんな書類が必要なのかと心配になる方は多いのではないでしょうか。
事業を行ううえで、調査対象期間や帳簿書類の保管期間の理解は欠かせません。
本記事では、税務調査で遡られる年数と、保管すべき書類の種類について紹介します。
税務調査で遡られる年数とは
税務調査では、原則として過去3年分の帳簿や申告内容が調査対象になります。
たとえば、2025年に調査が行われた場合、通常は2022年・2023年・2024年分の申告が調査されます。
ただし、同様の誤りが過去にも存在すると疑われた場合は、最大で5年分まで遡って調査されることがあります。
さらに、故意に所得を隠したり、虚偽の申告をしたと税務署に判断された場合は、最長で過去7年分まで遡って調査されることがあります。
保管が義務付けられている書類とは
保管が義務つけられている書類は場合によって異なり、主に以下が挙げられます。
法人の場合
法人の場合、帳簿書類の保管期間は原則として以下のとおり法律で定められています。
- 帳簿類(仕訳帳・総勘定元帳・現金出納帳など):7年間
- 書類(貸借対照表・損益計算書・契約書・領収書など):7年間
ただし、会社法では、10年間の保管義務がある場合もあるため、注意が必要です。
個人事業主で青色申告者の場合
個人事業主で青色申告をしている場合、基本的な保管期間は法人と同様ですが、原則として以下のとおり保管期間が定められています。
- 帳簿類(現金出納帳・売上帳・仕入帳など):7年間
- 書類(損益計算書、貸借対照表、領収書、預金通帳など):7年間
- その他の書類(請求書、見積書、契約書など):5年間
個人事業主で白色申告者の場合
白色申告者の場合についても、原則として以下のとおり帳簿書類を保管する必要があります。
- 法定帳簿(収入金額や必要経費を記載した帳簿):7年間
- 任意帳簿(業務に関して作成した上記以外の帳簿):5年間
- 書類(決算に関して作成した棚卸表、請求書、納品書など):5年間
保管方法
帳簿書類の保管方法は、紙に限らず、スキャンデータやクラウド上での電子保存も要件を満たせば認められていますが、税務署の求めに応じてすぐに提示できるよう整理しておくことが重要です。
まとめ
税務調査は原則3年、悪質な場合は最大7年まで遡って調べられます。
帳簿や書類は原則として5~7年間は保管が必要です。
税務調査について不安がある場合は、専門家である税理士に相談することを検討してみてください。
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